「時給が上がったのは嬉しいけど、このまま働くと扶養から外れちゃう?」 「130万まで大丈夫だと思っていたら、派遣会社から『社会保険に入ってください』と言われた」
2026年現在、パート・派遣で働く主婦にとって最大の悩みどころが「年収の壁」問題です。 政府による社会保険の適用拡大が進み、これまで通り働いていただけなのに、手取りがガクンと減ってしまった……というケースが増えています。
特に注意が必要なのが、登録型派遣で働く皆さんです。 派遣会社は規模が大きいため、パート先よりも厳しい「106万円の壁」が適用されるケースがほとんどだからです。 今回は、最新の制度に基づき、手取りが減ってしまう「働き損ゾーン」を回避するための年収ラインを解説します。
派遣社員に関係する「3つの壁」をおさらい

まずは、よく聞く「〇〇万円の壁」の違いを整理しましょう。
- 1. 【103万円の壁】(税金の壁):これを超えると本人に所得税がかかり始めます。税額は数千円程度なので、手取りへの影響は軽微です。
- 2. 【106万円の壁】(社会保険の壁・大企業)★重要:従業員数51人以上の企業(派遣会社の多くが該当)で、月収8.8万円を超えると社会保険への加入義務が発生します。手取りから約15%が天引きされます。
- 3. 【130万円の壁】(社会保険の壁・全員):企業の規模に関わらず、これを超えると夫の扶養から完全に外れ、自ら保険料を支払う必要があります。
派遣はここ注意!「106万円の壁」の加入条件
大手派遣会社で働く場合は「106万円」が実質的なリミットになります。以下の条件をすべて満たすと、強制加入となります。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8.8万円以上(年収換算で約106万円)
- 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
- 学生ではない
時給1500円の派遣なら、「週15時間(週2〜3日)」働くだけで、あっという間にこのラインに到達してしまいます。※「月8.8万円」の判定には、交通費や残業代は含まれません。
一番損するのはどこ?恐怖の「働き損ゾーン」

実際にどれくらい稼ぐと「働き損(逆転現象)」が起きるのでしょうか。
| 年収のケース | 社会保険料(概算) | 実質的な手取り額 |
|---|---|---|
| 年収105万円(扶養内) | 0円 | 約105万円 |
| 年収110万円(壁突破) | 約16万円 | 約94万円 |
頑張って5万円多く稼いだのに、手取りは11万円も減ってしまいます。このマイナス分を取り戻し、扶養内(105万円)の時と同じ手取りに戻すには、年収を「約125万円以上」まで引き上げる必要があります。
対策は2つ!「寸止め」か「突き抜け」か

働き損を避けるには、中途半端を避け、どちらかに振り切る戦略が必要です。
戦略A:徹底して「扶養内(壁の内側)」に抑える
月収8.8万円(週20時間)未満にセーブする働き方です。 派遣は時給が高いため、「週2日」や「1日4時間の短時間」でも、効率よく月8万円程度を確保できます。時間優先で働きたい方におすすめです。
戦略B:壁を突き抜けて「年収130万円以上」稼ぐ
思い切って週4〜5日勤務にして、年収150万円以上を目指す働き方です。一時的に手取りは減りますが、将来の厚生年金が増える、傷病手当金が貰えるなど、社会保険加入によるメリットを享受できます。世帯年収は確実にアップします。
まとめ:2026年は「賢く選ぶ」年
- 派遣会社は「106万円の壁」が適用されやすいので要注意。
- 月収8.8万円を超えると社会保険加入。手取り回復には年収125万円以上が必要。
- 中途半端な働き方が一番損。「週2扶養内」か「ガッツリフルタイム」か決断を。
「気づいたら壁を超えていて、手取りが減ってショック……」とならないよう、契約更新のタイミングで営業担当者に相談しましょう。 派遣会社によっては、扶養内調整が可能な求人の提案や、政府の「年収の壁突破後押しパック」を活用した手取り減少補填などの相談に乗ってくれる場合もあります。






